2015年優駿牝馬・秋華賞の2冠を制し、ジャパンカップへの挑戦もした3歳女王ミッキークイーン、有馬記念のファン投票でも人気を集め第2回中間発表段階では4位、牝馬としては首位に押されていましたが、放牧にだされ有馬記念の回避が正式に決定いたしました。ジャパンカップの成績は8位と残念な結果におわりましたが、ゴール直前は超団子状態で、ポジション次第で誰が勝ってもおかしくない、そんな名レースの一角を担っただけに、有馬記念でもひょっとしたらと思わせてくれるパフォーマンスでしたが、疲労が溜まっているのでしょうか。ジャパンカップを優勝したショウナンパンドラも現時点では有馬記念への出走はまだ表明しておらず、状態により放牧という発表がされています。
牡馬にとっては極論では頂点に立たないかぎり種牡馬としての需要が生まれにくいのに対し、牝馬はある程度の成果を残せば繁殖牝馬としての勝ちは十分に出るという違いがあるのかもしれません。ショウナンパンドラや、ミッキークイーンは牝馬として十分以上の成績を残しています。もちろん無理なく走れるうちは現役生活を続行したほうが賞金を稼ぐ見込みは高いものの、疲労を押してまでリスクのある出走ならば、子供を産むという大事な仕事がある以上、無理はしてこないでしょう。
ショウナンパンドラはまだその判断を見ている最中ですが、ミッキークイーンは桜花賞に賞金不足で出られなかったぶん、オークス・秋華賞へ至るまでに少し他の3歳馬よりも苦労したかもしれません。その点を考慮すると有馬記念まで使うのは酷かもしれませんし、そのぶんこの先長くミッキークイーンが現役でいられると思えば致し方ないことかもしれませんね。
そして、ミッキークイーンが回避する分だけ、当然その下に枠が譲られることとなります。第2回中間発表の22位サウンズオブアースがショウナンパンドラの意向次第では優先出走権を得られる、という位置に繰り上げされました。神戸新聞杯、菊花賞、京都大賞典でそれぞれ2着と好走を見せてはいますが、タイトルには一歩及ばないところ。とはいえ、距離適性は十分にありますので、展開次第ではノーチャンスではありません。
有馬記念はやはり役者が揃うだけあって、出走馬が揃う前からすでにワクワクしてしまっています。ファン投票の最終結果発表が12月10日になります。楽しみに待ちましょう!